台風一過 [何でもないこと]
台風の過ぎ去った後、空は青く強い陽射し.
夕暮れ時に二人で海の様子を観に行った.
台風なんか通り過ぎた様子もなく、いつもと同じ静かな海
...甘かった
砂浜は荒れ狂った海藻と漂着物で埋め尽くされ、
海へと続く河はごぉーごぉーとうなり声を上げながら満ち引きを繰り返していた.
変わり果てた砂浜を呆然と眺めた後、視線をあげると夕焼けの空に
くっきりと山の稜線が型取られていた.
濃紺色と橙色の空.
台風の素敵な置き土産.
ゴロゴロン出現! [何でもないこと]
リビングを出て隣の部屋に足を踏み込むと、オレンジ色の大きなボックスが!?
...
動いた!
ゴロゴロン、ゴロゴローン!
と叫びながら追いかけてくる...
先日、某企業のランドリーボックスプレゼントに応募したら、
たまたま当選し、手提げの買い物かごくらいの大きさのモノが届くんだろうと思っていたら、
予想外に大きい、しかも蓋付きの色鮮やかなボックスが届いた.
洗濯物何日分溜めとくねん!
という感じのビッグサイズ.
海外の人が考えることはようわからん.
...なんて思っていたら、こどもが喜んで飛びついた.
中に入ったり、蓋をおもちゃ箱にしたり.
こんな利用方法も予想外だった.
めでたくこどもの遊び道具と化しているランドリーボックス...洗濯かご.
用途とはほど遠いところを今日も一人歩きしている.
失われた恋 [何でもないこと]
カランカラン♪
カランカラン...カラン.
グラスを揺すり、梅酒のロックを彼に勧めようとした矢先.
鋭い視線と共に「うるさい!」という言葉が飛んできた.
青梅からはじめてつくった梅酒を彼に真っ先に味わって貰おう...
そんな想いは一瞬にしてかき消されてしまった.
が、めげずに「梅酒いかが?」
すると、案の定「いらない!」
それで、会話はおしまい.
勧めたことを悔やんだ.
初恋ならぬ、初梅酒...